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チューニングについて・・・

ここではチューニングについて書き書きします。
が、私自身もまだまだ修行中の身。ここに書いてあることはあくまで初心者の方向けで、チューニングの初歩だと思っておいてくださいませ。凄腕のドラムテックの方々のレベルになると、チューニングボルトをほんっっの少しだけ「・・・ピクッ」と動かして音を調整したりする世界ですからね・・・

 

タム類のチューニングバスドラムのチューニング

スネアドラムのチューニングセット全体でのチューニングさいごに

 

・タム類のチューニング

タム類のチューニングでは、表と裏のテンションのバランスに気をつけます。
まず、両方のヘッドをはずしたタムを、タムスタンドやバスドラムに固定し、シェル(胴)内部をマレット(スティックの先端にやわらかいフェルトや紐が巻きつけられた物。木琴とか叩くあれ。スティックの部位紹介のページ参照)などで叩いてみて、そのシェルの持つ音程を聞きます。(シェルを叩く際、スティックなどで叩くと硬質なスティックの音が混じってシェルの音が聞き取れないので、マレット、またはそれに準ずるもので叩くようにしましょう。)
その音程を覚えておいて、それに近付けるように表のヘッドを張っていきます。

チューニングの基本として、すべてのチューニングボルトを均等に締める必要があります。
締め方については諸説ありますが、ここでは最も一般的と思われる方法で解説していきます。
(また、ヘッドの張り方については基本的にタムもバスもスネアも同様です。下記のバスドラム、スネアドラムのチューニングの所では説明を省きますので、ここを参照してくださいませ( ^ω ^)ノ )

0●まず下準備。取り付けたときに上手くなじむように、ヘッドの円周をよく揉んでほぐします。

1●シェルにヘッドを乗せ、フープを乗せて、テンションボルトを指で締められるまで締めます。
(一度指で締められる限界まで締めたボルトも、もう一度まわせるかどうか確認しましょう。ほかのボルトを締めたことによって余裕ができ、すでに締めたものもまた緩くなるからです。)

2●次に、まず一本、チューニングボルトを1周分締めます。

3●今締めたボルトの対角にあるボルトを同じだけ締めます。

4●そしたら、締めた2本のチューニングボルトの両横の計4本のボルトを、もう一度指で締めます。
(上記の理由で、すでに締めたボルトにまた余裕が出来ているためです。)

5●次に、締めてあるボルトの隣のボルト、つまり、上の項目にて指で締めた4本のうちの一本を1周分締め、その対角のボルトも同様に締めます。

6●今締めた2本の隣にある計4本のボルトのうち、まだ締めてない方の2本のボルトを指で締めます。
(すでに締めてある方のボルトは、もはや指では締められないはずです。)

7●今指で締めた2本のボルトを1周分締めます。

8●それを繰り返してすべてのボルトを一週分回した状態になったら、次は少しずつ(目安として、これ以降はボルトを一度に締める量を最大でも半周にしましょう。一度にたくさん回しすぎると、ヘッドにかかる負荷のバランスが悪くなってしまいます。)、対角にボルトを回しつつテンションを上げていき、マレットで叩いたときに記憶した音程を「通り越します」。これは、強めに張ることによってヘッドをなじませるためです。
(また、この段階までくれば、もはや指で回せる状態ではないはずですので、指で締めるという工程も行わなくて良いでしょう。)

9●ヘッドなじませたら、そこからボルトを対角に少しずつ緩めてテンションを下げて行き、マレットで叩いたときの音程へ持っていきます。
(慣れてきたら、好みに合わせてピッチを上げたり下げたりして、自分の好みのサウンドを探ってみると良いでしょう)

10●音程が決まったら、すべてのボルトが均等に張れているか確認します。ヘッドを手で軽く押さえてミュートし、チューニングボルトの付近(2cm内側あたり:下図参照)を順にスティックで叩いて音程を聞き、低いところはボルトをちょっと締め、高いところはボルトをちょっと緩め、という具合で調整します。

11●これで表は完了です。次は裏ですが、ほぼ表と同じ方法で張ってもらってかまいません。が、最初に書いたようにチューニングは表と裏のテンションのバランスが重要ですので、裏のヘッドを張る際はそこに気をつけてください。
最初のうちはよく分からないと思うので、「表よりも少しテンションを高めに張る」という所に念頭を置いてチューンしてみてください。自分のテンションを上げながらチューニングしても何も変わらないのであしからず(

・傾向としては、表よりも裏を高く張ると音が詰まって行き、手前(奏者側)に来るイメージで、裏を緩めると音が広がって行き、向こう側に飛んでいくイメージです。
・フロアタムは他のタムに比べ、裏のヘッドのテンションにピッチを左右されやすいようです。また、ピッチが低い太鼓であればあるほど、裏を少し高めに張るとそれらしくなる感じです。

 

↓図↓
チューン

 

と、タムに関してはこんな感じでしょうか(
次はバスドラムのチューニングについてです↓

 

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スネアドラムのチューニングセット全体でのチューニングさいごに

 

 

・バスドラムのチューニング

わたくし、バスドラムは打面のテンション、ひいては打感に気をつけてチューニングをしています。
まだまだ足が思い通りに動きませんので、一番フットペダルを操作しやすい反発をくれるテンションを目安にチューンします。
また大抵の場合、バスドラム内部にたたんだ毛布などを入れてミュートすることが多いと思うので、両面張ってしまう前に毛布を中に入れるのを忘れないようにしましょう。

バスドラムでは、特にシェルの音程を気にする必要はそんなにないでしょう。
なのでその工程はとりあえず省いて、まずはタムと同様にして打面のヘッドを張りましょう。

張り終えたら、次はレゾナンスヘッド(演奏する時、お客さんに見えるほうのヘッド)を張ります。
こちらもタムと同様に張ればおkですが、もし、ヘッドにサウンドホール(用語解説参照)が開いている場合は、さらにもう少しきつめに張るのが基本です。
また、上記してありますが、毛布ミュートを入れる場合はこのときに忘れず入れましょう。
入れ忘れるとあとで非常に面倒です(

 

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スネアドラムのチューニングセット全体でのチューニングさいごに

 

 

・スネアドラムのチューニング

スネアのチューニングは、タム類とは大きく異なります。工程としてはほぼ同じですので上記を参照していただきたいのですが、スネアのチューニングとしてまず気をつける事は

頭の中で理想のスネアサウンドを思い描く

ということです。
好きなドラマーのスネアサウンドでもいいし、最初のうちは「スカァンッ」とか「ダスッ」のような漠然としたものでも構いません。また、頭の中になかなか思い描けない場合は、実際に色々なチューニングを試してみるといいでしょう。

チューニングボルトの締め方は表も裏もタム類と変わりませんが、スネアチューン初級編として、裏のヘッドは張れるだけ張ってしまいましょう。そうするとスネアのシェルの音もスナッピーの音も生きてきますので、基本的に良いサウンドに近づくはずです(しかし、あまりにも張りすぎると音が詰まってしまいますので、その辺は上手く自分の好みのバランスを見つけてください)。
ということを念頭において、まずは「裏」から張ります。いいですか?「裏」からですよ?
順序は違いますが張り方はタムと変わりませんので、とりあえず裏のヘッドを上記の通りきつめに張ります。
で、裏が均等に張れたら、次は表。
表は自分の好きなサウンドに近づけるように張るのですが、まずはヘッドをなじませるためタム同様テンションを高めに張り、そこからテンションを下げて行き、自分の好みの音を探ってください。
基本的に、チューニングを緩めると「ダスッ」という音に、きつくすると「スカァンッ」という音に近づいていきます。

 

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スネアドラムのチューニングセット全体でのチューニングさいごに

 

 

・セット全体でのチューニング

さて、ここからはセット全体でのチューニングを紹介します。
単体で綺麗に鳴っているタイコも、セットを組んで叩いてみると音がぼけたり変な音が混じったりと色々と問題が出てきます。
これは共鳴とか共振と呼ばれる現象がおきているためで、共鳴、共振は日常生活にあふれています。
たとえば、声が高めの女性がしゃべっているときに近くにあるコップがほんの少しだけ振動したりするという事がありますが、ドラムセット上ではなるべくこの現象を取り除いてやる必要があります。
この問題がもっとも如実に見られるのはハイタムとスネアで、ハイタムを叩くとどうしてもスネアのスナッピー(裏側についている響き線)が一緒に振動してしまいます。ほかにもバスドラムとフロアタムも共鳴しやすいですが、最初のうちはこれらの共鳴を取り除くのはなかなか難しいと思うので、ここではタムやスネア、バスをミュートすることで共鳴をなるべく抑え、かつ各タイコ類のサウンドを調整する方法をチョロッと書きたいと思います。

ミュートするだけでも共鳴が少しだけ抑えられるようで、上手いことやると結構一つ一つの楽器の音がくっきりしてきたりします。

しかしミュートをするといってもどうするのか、また、どういった音が綺麗な音なのか、はじめはなかなか分からないと思います。ので、ここからはその辺を説明いたします。

●ミュートにはガムテープが大変役に立ちます

これは覚えておいていただきたいのですが、ミュートだけでなく、ガムテープはほかにも色々な場面でドラマーを助けてくれます。スティックの次に手に入れるべきアイテムといっても過言ではありません。
そのガムテープ様をヘッドに貼ってミュートをするわけですが、方法は色々あります。
たとえば、

ガムテミュート

こんなのがあります。
粘着面を表にしてテープを輪っか状にした「わ●わくさん両面テープタイプ」や
ベタッと貼るだけの「ストレートタイプ」
わくわ●さんタイプのミュートの上から重ねるようにしてストレートタイプを貼り付ける「ハイブリッドタイプ」
それぞれに特徴がありまして、わくわく●んタイプのミュートはガムテープが振動しますのでいい感じにミュートしてくれますし、ストレートタイプは貼る面積にもよりますが、わくわくさんミュートとは一味違ったミュート効果を生んでくれます。
どのミュートをどれだけ施すかは、自分の好みに合わせて色々試してみることをお勧めします。

また、バスドラムのミュートですが、ヘッドにガムテープを貼るだけでなく、「中に入れておいた毛布ミュートをどれだけ打面側のヘッドに接しさせるか」というのも重要になってきます。バスドラム本体をやさしくゆすって、毛布がヘッドに接する量を調節してみましょう。

(しかし、最終的にはやはりノーミュートでも良い音を導けるようチューニングを精進すべきなのでしょう)

 

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スネアドラムのチューニングセット全体でのチューニングさいごに

 

・さいごに

このページの最後に、ちょっとした注意事項を書いておきたいと思います。

まず、ドラムの音は「自分が聞いている音」と「お客さんが聞いている音」と「マイクで拾ったときの音」がすべて違います。
チューニングをする際、当然自分では自分が叩いてる音しか分かりませんから、そのときはいい音に感じても、後で録音した音を聞いてみると楽器が綺麗に鳴っていない・・・と言うこともよくあります。
もちろん、ドラム始めたそばからそこまで気にする必要はありませんが、上に書いたように、ドラムの音は「自分が聞いている音」と「お客さんが聞いている音」と「マイクで拾ったときの音」がすべて違うということを、頭の隅に入れておいてくださいませね。

次に、プロのドラマーはレコーディングの際「一曲ごとにドラムのチューニングを換え、状況に応じてセットごと換えることもある」ということ。
ドラムが出せる音というのは一種類ではありません。チューニングやヘッドの種類などによって様々に変化しますし、楽器自体が持つ特性もありますから、メーカーを変えたり、同メーカーでも別のシリーズのセットに換えれば、当然サウンドは変わってきます。
つまり、ドラムという楽器がかもし出せる雰囲気というのは、ほぼ無限大なんですね。
第一線で活躍されているドラマーの方々は、そのドラムの持つ力を知っていて、且つそれを引き出す能力を持っていて、且つそれを適切な場面で使い分けることが出来るのです。
このことも、頭のどこかに置いておいてください。

次に、ドラムのサウンドを決定するのはチューニングだけではないということ。
上でも書きましたが、ドラムが持つ可能性は無限大です。シェルの素材やサイズ、厚さがサウンドの中心となり、フープの種類、ラグの大きさ、ヘッドの種類、スネアならスナッピーの種類も大きな要因の内の一つです。
これも色々と試してみないと分からないことばかりですが、このサイトの「データベース」コーナーも参考にしながら、積極的に冒険してみることをお勧めします。

次に、プレーヤー自身が持つ可能性について。
再三書いていますとおり、ドラムは無限の力を秘めていますが、ドラマー自身もまた無限の可能性を持っています。
演奏時のフォームやスティックを握るときのグリップ、奏法、ほかにも使用しているスティックや力の入れ具合によってもドラムのサウンドは変化します。
そして、ドラムを叩くという行為がアナログ世界でのサウンドメイクの最終工程なのですから、つまり、最終的にドラムのサウンドを決定付けるのは「あなた自身」なのです。
なので、スネアの一打、ハイハットの一打、音符の一つ一つにしっかりと自分の思いを込めましょう。
そうすれば、あなたの演奏は自然と聴く人の心に訴えかけるはずです。

 

さてさて、このページではチューニングについて色々と書いてきた訳ですが、「色々ありすぎて混乱してしまう!」という方もおられるかもしれません。でも大丈夫!!こういうものは経験が物を言うところが大きいので、あせらず、一つ一つゆっくりと慣れていけばよいです。
探究心や好奇心、ドラムへの愛や情熱があれば自然と慣れて成長していきますので、どんな時でも、ドラム、音楽に対する愛情を忘れないでくださいね!!

 

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スネアドラムのチューニングセット全体でのチューニングさいごに

   
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